2019年5月23日、赤坂な組の協賛で「ロボットパイオニアフォーラムR001」が開催されました。「ロボットパイオニアフォーラム(RPF)」はロボットを愛する、ロボットビジネスを信じる人の集いで、参加者がロボットについてオープンに語り合いながら交流を図ろうというもの。今回が11回目、令和になって初のフォーラムが赤坂のTHE HEXAGONで行われました。
司会はナレーターとしてご活躍の大楽聡詞さん(ジャビット君の声や、プロレスのリングアナもされている!)。会場の100席はいっぱいで、拍手と笑いと熱気に包まれてスタートしました。
まずは幹事さん3名の紹介。そして、さっそくロボットビジネスに携わる5名の講演がありました。
大楽さんのプロレス風コールで入場(登壇)したトップバッターは、調理ロボットを開発しているコネクテッドロボティクス(株)取締役COOの佐藤泰樹さん。たこ焼きロボットや朝食ロボット、コンビニフライヤーなど、ロボットたちが調理する動画は楽しくて、つい見入ってしまいます。でも、AIを売りにしても料理が売れるわけではなく、本質はやっぱりおいしいもの作ることだそうです。
続いて、遠隔で操作するロボットの開発やサービスを提供しているMira Robotics(株)代表取締役CEOの松井健さん。家事代行や家庭教師などの宅内サービス、施設などでの介護士業務のサポート、海外にある工場の管理、店舗内業務のサービスなどを行っていて、ロボットのハンドは作業内容に合わせて交換できるうえに、身長も伸び縮みが自由。洗濯ものを干したり、たたんだり、ペットのトイレシートの交換といった細かい作業もできてしまうそう。データを蓄積しながら、段階的にサービスを進化させていくとのことです。
3人目は、(株)エクサウィザーズ取締役の粟生万琴さん。人口減少と高齢化社会という2つの大きな社会課題を、AIを使って解決しようと取り組んでいる会社とのことです。工場でヒトが行っている液体や粉の量を量る作業を自動化させ、100ccをほぼ誤差なく一発で計量に成功。他にも様々な作業をロボットに学習させているそう。日本の産業用ロボットの世界は各自バラバラで成長しているので、官民一体となって日本の未来をつくっていきたい、というお話でした。
そして、いよいよ赤坂な組の長沼孝仁さん(TBSテレビ ビジュアルデザインセンター マネジメント部 担当部長)が登壇。工事現場のいでたちは「今、ロボットはまだ道半ば=完成前の工事中だから」という意味を込めてとのこと。講演テーマは「TBSとロボット」。ロボットは道具だけれど、道具以上に役者さんである!ということで、活動の展開プランを練ったり、台本を作ったり、演出をしたりといったテレビ局の得意分野を活かし、「ロボット+α」の総合演出のお手伝いをしていきたい。ロボットを愛する熱い人たちを応援したい!というお話でした。
赤坂な組のこれまでの活動として、ミートアップイベントのスポンサーをしていること、さらにTBSキャスティングの当サイトの紹介もありました!
ラストはGROOVE X(株)代表取締役の林要さん。これまで登場したのは調理ロボットや家事代行ロボットなど、ヒトの役に立つロボットですが、林さんが紹介してくださったのは役に立たないロボット。というよりも、家族のようであり友達のようでもあるLAVOT。映像を見ているだけでもカワイイのですが、実物に触れると癒し効果絶大! 海外での実証実験では、認知症で言葉を全然発しなかった男性が、LAVOTと触れ合った瞬間にしゃべりだしたそうです。子どもも抱っこしたくなる2歳児ぐらいのロボットで、情操教育にもつながるとか。赤ちゃんや高齢者を見守ってくれたり、泣き声を知らせてくれたりもします。
5名の講演が終わり、イベントも半分を過ぎたところで、ライトニングトーク(LT)がスタート。参加者の中から選ばれた5名が2分間ずつ、ロボットに関するスピーチをしました。
そして、最後はネットワーキングイベント。長沼さんの音頭でカンパイがあり、参加者同士が交流を深める懇親会となりました。
ビュッフェスタイルのイベントで、皆さん、お話が弾んでいました。
このネットワーキングイベントにはLAVOTも参加(?)。会場の一画で参加者たちに囲まれていました。話しかけると反応するし、近寄って来るし、温かくて手触りがいいし・・・触れると誰もが笑顔になってしまうかわいさです♪
皆さんロボットトークで大いに盛り上がり、最後は幹事さんの挨拶&写真撮影で約3時間にわたる「ロボットパイオニアフォーラムR001」はお開きとなりました。
これまでもロボットは産業や医療現場などで活躍していましたが、これからはもっともっと私たちの身近に、普通に社会参加する世の中になるのですね。ロボットと暮らす未来に期待が高まるイベントでした。